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2007年03月29日

 社会復帰のしようという以前に、極刑の適応の疑問視できる事件このエントリーを含むはてなブックマーク

まあ適応というかその理由ですか。

kmizusawaの日記 - 性癖に関わる犯罪は社会復帰のしようがないのか…

現実化してはいけないような性的嗜好を持つがそれを現実化せずにすんでいる人も世の中いると思うのだが(この人だって事件を起こすまでは抑えることができてたわけで)、何かこの被告には更生のための指導や教育(性癖自体はどうしようもなくても現実化しないようにできればいいと思うんだが)を受けつけない、そのための指導をすることは物理的に不可能と判断されるような何かがあったのだろうか。

気になりますね、ちょっとポイントを整理してみましょう。
ニュースをソースとした記事になりますが。

「特異な性癖を満たすため」に3人を殺した、と死刑判決

・判決は大阪地裁である。
よって以後覆る可能性はいくらでもあることには注意。

・残虐な犯行であり、極刑に値するものであり、計画犯罪、責任能力はあったと認定された。
僕もこれはその通りであると思う。

・しかし、自首した場合、極刑は免れる場合がある。
判決ではうち2件の自首を認めている。
(逮捕後でも、犯罪事実が具体的に判明する前の自白であれば、自首に該当する。)
(捜査に貢献しうるものでは減刑されることがある。)

・被告が特異な性癖を持ったことは不幸、と不可抗力であることを認めている

・が、極刑の理由を、「再犯を防ぐためにも極刑をもって臨むほかない」としている。

つまり、犯罪と経緯の内容自体は無期懲役の可能性があったものだが(もちろんこれにも異論はあるだろうけども)、しかし極刑になった理由として「犯罪を犯す性癖を不可抗力ながら持ち合わせた体質である」ことが1つにあるわけだ。(少なくとも判決理由からは)
ということは、場合によっては性癖によらないものである殺人の場合は死刑を逃れ、特殊な性癖を不幸にも持ってしまったことが原因の場合は死刑になるというわけだよね。
その犯罪の行為や捜査への協力態度ではなく、人間の不可抗力な趣向が刑量に影響を与えたというわけだ。

なんかおかしくないかな?と正直思うね。
上記事でも言われてるけど、これは罪ではなく人を裁く判決の恐れがある。
つまり人は平等ではなく、性癖で罪が上下するのだよ、と。

参考事例:痛いニュース(ノ∀`):アニオタロリコンであることを探偵社にバラされ、交際を解消された35歳男性


ちなみに無期懲役について、これとは関係の無い事件ですが、この記事のコメント欄がとても有益なので紹介しておきます。

(前半省略)
無期懲役は、一生続く刑罰ですから、刑の終了自体はなく、仮釈放が許されても、恩赦などがない限り死ぬまで「仮」釈放のままであり、終生保護観察に付されるため、決められた決まりを守らなかったり、微罪でも起こしたりすれば、刑務所に戻されることになります。

(中略)

世間には無期懲役について過小評価している者が非常に多いですが、 『長くても20年』『だいたい15年』なんてデータに基づかない全くの『デタラメ』です。

「矯正統計年報」によれば、平成17年度の無期刑仮釈放者の平均在所年数は27年2ヶ月(※注)ですし、最近3年間に仮釈放を許された無期囚25名のうち、在所20年以下で仮釈放が許された者は1人もません。
つまり、近時では、“最低でも”20年以上服役しなければ仮釈放は認められない運用がされているのです。
また、無期囚の中には、在所40年を超える者も普通にいますし、なんと在所50年を超える者も複数います。 仮釈放を認められないまま刑務所で死を迎える者もいます。→http://lucius.exblog.jp/6098381/
そもそも、最近では、仮釈放を許される者の数自体減少しています(仮釈放者による再犯事件が相次いだため)。

注:※有期刑の上限が引き上げられたことにより無期刑仮釈放者の平均在所年数は今後さらに長くなるという見方もあります。

また、死刑の求刑に対し無期になった者については、相当長く服役しなければ仮釈放が認められない傾向にありますし、検察官が「マル特通達」を行った者や判決において「仮釈放は慎重に」との処遇勧告を付された者については、仮釈放は極めて難しいようです。身元引受人のいない場合も仮釈放は難しいです。
→http://www.jca.apc.org/cpr/2002/kensatu.html(悪質事件の無期懲役囚、検察が仮釈放制限)

(中略)

法制上は、無期刑に処せられた者は最短10年経過後(少年のとき無期刑の言い渡しを受けた者は最短7年経過後)から仮釈放を申請できる規定になっているため(刑法28条)、このことなどを根拠に「10年で仮釈放し得る無期懲役は刑として軽すぎる」と批判されることがありますが、このような批判は実態にそぐわないといわざるを得ません。
特にマスコミなどがこの点を強調して報道しているため、誤解されている方が多いですが、無期懲役はそんなに甘い刑罰ではありません。

コメント

1571   投稿者: y (2007年04月02日 08:01)

はじめまして。
私が書いたコメントを引用してくださり、どうもありがとうございます。
無期懲役があたかも7年や10年であるかのように報道されていることに対し、私は強い憤りを覚えています。例:http://www.janjan.jp/media/0606/0606256727/1.php

下記は無期懲役資料です。ご自由にお使いください。無期刑の仮釈放の運用は2000年以降、年々厳しくなっています。

http://www.geocities.jp/y_20_06/yokuwakaru-mukikei00.html(よくわかる無期懲役刑)
http://www.geocities.jp/y_20_06/japanese_life-sentence00.html(無期刑仮釈放者および長期在所者等のデータ)
http://www.geocities.jp/y_20_06/mukikei-over40.html(在所40年以上の無期刑受刑者のデータ ※2000年時点。現在では少なくとも25人程度が在所40年を超えていると思われます)
http://www.geocities.jp/y_20_06/life-sentence1.html(世界の終身刑)

http://en.wikipedia.org/wiki/Life_imprisonment(世界の終身刑~en:wikipedia)
http://d.hatena.ne.jp/youhei2007/20070327(ブログ)

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正しく投稿されてることが多いです。
落ち着いて確認してみてください。)

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