この記事は突っ込みどころ満載なんだけど、まず最初に炎上の砲撃地点の考慮がすっぽり抜けている。
炎上というのはただ置いてあるブログに起こるものではなく、そこへ通じる道ができる必要がある。
具体的に言えば２ちゃんねるやmixiにURLが貼られるってことですよ。
ちなみに２ちゃんねるの板で言うと、vipやニュー速が多いはず。
watch板ではこの特攻（昔から炎上って言わずに特攻って言った。）を禁止するルールが厳しくしかれている・・・まあ最近は守らない初心者が増えてきたのだけど。
（というかここも書きたい。ブログへの特攻とかそういう行為は、昔から２ちゃんねるでは空気の読めない馬鹿な行為だという風潮さえあったのだけど、今では攻撃行動として一般化している。これに異を唱えれば工作員や本人扱いされるほど。）

とにかくそうなると、内容は社会の一般常識ではなく、一部の大コミュニティの感情常識に関わってくる。
結果的に俺らに楯突いたら酷い目にあうぞ？といういわゆる威力妨害とでも言う状況になるわけだけど、本人たちは別段意識していないことも多いのでこれは省略。

それプラス燃料という要素があるとなおいいのだけど、この記事では燃料の認識がズレている。
燃料がどちらの失態とかどっちの正義とかはあまり関係なく、どれだけ興味を引くかでその威力が決定される場合が多い。
例えばニュー速系Blog閉鎖騒動では、問題の煽り記事から何ヶ月もたって炎上が起こった。
炎上の直接の原因は個人情報を特定したこと、つまり燃料だけで見れば２ちゃんねらーが個人情報の公開という犯罪（公式情報でも悪意を持って意図的に多人数に知らしめる行為は犯罪になるという判例が既に出ています。）を行ったのが最初であり、炎上側の非ではないわけだ。
炎上側の非である場合も、事件には直接関係無い問題も燃料に成り得る。
例えばその人が過去に何をしただとか、その会社の人間が別の事件を起こしていただとか。
この燃料により、理論的にはそこを突くのは卑怯だという部分まで中傷は広がるわけである。

当方何度か炎上の経験がございまして、
まあ、えっとコメントのIPって見れるんですよね、うん。
っていうか普通のサーバーはアクセスしただけで見れるわけなんですが。

で、炎上の初期は確かに様々なお方がいらっしゃるんですが、後半になりますとわりと一部のお方が、何故か口調を変えつつ何度も何度もコメント欄にお書きになりまして。
どうやら炎上の原因の１つに、プロイナゴとでも呼べるべき存在がいらっしゃるのでは？と思われる一面がございます。
２ちゃんねるの各スレにURLを貼って特攻を呼びかけるお方も大抵同じIDでございます。
この人をイナゴ師とでも呼びましょうか。
ネットイナゴさんたちは自分の意思で行動しているように見え、実はこういう人たちに操られ、ネットをブンブン飛び回っているのでは？と。

・・・ってとこまで書いたらこんなの見つけましたよ。
takoponsの意味 - ネットイナゴと虫使い

半熟卵事件についてはこっちとか見てください。
花見川の日記 - 半熟たまごクレーム事件について　

そもそも炎上って表現の自由を阻害してるわけですよ。

ブログにコメントつけるのも表現の自由だって言い出すだろうけど、表現の自由ってのは相手に迷惑をかける目的や、威力妨害する目的でするものではないわけです。
そんなの「引越～し！引越～し！」と騒ぐヒップホッパーのおばちゃんが表現の自由なんだからOKとか言うのと同じわけですよ。
発現の「威力」を利用して、相手を押さえつけることを「表現の自由」とは言わないわけです。

そして空気を読むという言葉も違う使われ方をしてきている。
空気を読むということは反対意見を言うなということではないはず。
そうでなければ、ネット社会はバーチャル北朝鮮となるわけで。

この部分は評価できます。

炎上は恐れるものではありません。反社会的な行為を自慢するような書き込みは問題外ですが、自分が正しいと思うことを、炎上を恐れるあまりに発言しなくなってしまったならば、ネットの世界は危機的な状況に陥るでしょう。

ただ、その後

その結果、誤りであったと気づいたことは率直に謝罪し、それでも正しいと信じることは主張するような自由な議論がそこにあることが大切だからです。そして、真しにこれらの人たちと議論し、お互いを理解できたならば、炎上は逆に、新しい支持者を大幅に増やすチャンスに変わるでしょう。

そう考えていた時期が俺にもありました（AA略

っていうかね、炎上しに来た人の８割９割くらいは、炎上が目的なのであって、議論なんかしないんですよ。
自らの正義を信じ、許されざる悪魔に正義の鉄槌を下すために来てるのであって、その悪魔を諭そうという気があろうとも、自らが悪魔の話を聞くなんてつもりは全然無いわけですよ。
いや僕もその１割とかの人と話したりコメント返したりしますよ、でも１度コメントつけたっきり、仕事終わり～って感じでこっちの反論見ずにいなくなる人がほとんどなわけですよ。

だからこの記者は１度も本当に炎上したことないのではないかと。
火事を見たことない人が知ったかぶって
「火元をしっかりすれば火事は起きない。家が燃えても落ち着いて消火すれば大丈夫、むしろいい経験になるしそれを機に近所づきあいをはじめてみてはどうか」
みたいな記事を書いているわけですよ。

で、その記事を見て、そうかー、俺も気をつけよう、とか言ってる人が結構いいるんですよ。
大丈夫かいな。
（ついでに面白いのだけど、ブログを持っているダイアリーの人にこういうのが多くて、ブックマーカーのほうはこの記事に批判的な意見が多い。面白い。）

ブレーキって必要なんだと思うのですよ。
っていうか僕のブログは毎回それ意識しているとこがあって、最大公約数的な意見はあまり記事にしないのです。
そういうのって放っておいても誰か書くんだから、わざわざ労力を裂くことも無いでしょ？
だから記事数に比べて炎上もしやすいわけだけど。

２ちゃんねるの文化は、昔から一方には突き進まない文化と言われていた。
今そういうことを言うと「は？」って感じなんだけれど、えーっと誰だか忘れた、２ちゃんねるの分析書で昔「水を差す文化」ということで紹介されていた。
何かというと、ある行動を起こそうとした時に、ちょっとまてやそれおかしいぞ、と水を差す人が登場し、暴走の歯止めをかけようという動きが発生するということらしい。

実際２ちゃんねるの古いWatch板とかではこの動きがとても強く、特攻という事態にならないように常にブレーキがかかる仕組みができている。
これが韓国なんかだと暴走しっぱなしで、大変な事態に発展するわけですね。ネチズンがどうのこうのという、あれ。

で、２ちゃんねるが最近ブレーキがきかなくなっている。
Youtubeで「日本人をjapって差別するな！」って言ってた人が何故か誹謗中傷される事件とか。
つまり言ってしまえば２ちゃんねるが韓国化しているわけです。

考えられる原因はまずネット年齢の低年齢化。
ちょっと前まで低年齢化で２ちゃんねるがそのうちつまらなくなるとか、mixiは初心者ばっかでどうのこうのって言われてたけど、こういう形で問題が出るとは思いもよらなかったのが正直なところ。

次に、工作員という発想。
水を差す意見に対して、みなさん工作員がいるから騙されないように！と言って無効化しようとする。
無効化されるほうもどうなんだけどさ。
っていうか仮に工作員だとしても、身分に関係なく、正しいことを言っていれば聞くべきなのだけど、どうなんだろうか。
見事に、匿名による身分の関係ない平等な議論という特長を潰している。
ここら辺もネット低年齢化に関係してくるんだろうなーと思いつつ。

っていうか特攻禁止ってこと、今の新しい２ちゃんねらーとか単語として知ってるの？
age、sageとか半年ROMれ以上に教えるべきことじゃないかと。

ここで拾ったネタ

　＞＞ 自分の見てきた炎上サイトの原因を見る限り

といった客観性に欠けたり裏づけの乏しい論拠で

　＞＞　 炎上の原因は、ほぼ100%書き手にある

というような極端なことを言った結果炎上する例は確かによく見ます。

このニュースは炎上支持なのでもうすぐコメント欄を取り付けてくれますってきっと